抗VEGF療法」カテゴリーアーカイブ

アイリーア8mg

先々週は,ICL近視矯正手術〜硝子体切除術(眼内異物摘出)〜水晶体再建術翼状片切除術。
先週は,レーシック×4〜PTK(顆粒状角膜変性)〜水晶体再建術(両眼同日を含む)〜埋没法(睫毛内反)〜出張手術。
今週は,水晶体再建術(両眼同日・PTK後・多焦点トーリックを含む)〜眼瞼下垂手術×3。

今週末は,アイリーア8mg発売記念講演会にて品川へ。

2mgではどうしても消退しなかったSRDが,8mg1回投与で消退! メーカーの思惑通り,アイリーアは2mg→8mgにシフトしつつあります。
しかし,抗VEGF作用に比例して眼内炎症も起きやすいとの指摘も…?
硝子体注入薬の戦国時代,今後どうなることやら…

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バビースモ vs アイリーア8mg

今週は,ICL近視矯正手術×4〜硝子体茎離断術(黄斑前膜)〜水晶体再建術(両眼同日を含む)〜前後転術(外斜視)。

バビースモはRVOにも適応が拡大され,週末はこの全国講演会に出席のため高輪へ。

・AMDにおける少量のSRF残存は黄斑萎縮と負の相関
⇒やはり少量のSRFは放置しても良い?(経過観察すべきか否かの是非は不明のまま…)

・PCVにおいて,IVF後は77%がポリープ閉塞,≧85%が12週以上の投与間隔でOK
⇒バビースモはPCVにも有用

・硝子体注射の継続 ⇒ TGF-β↗ ⇒ ERM発生のリスクあり

今後はアイリーア8mg(海外ではEYLEA HD)がライバルとなるでしょうね。
バビースモはVEGF-AとAng-2の双方を阻害するバイスペシフィック抗体。
アイリーア8mgは病態のメインであるVEGF-Aを強力に阻害。
軍配は…?

取り急ぎ,プレフィルドシリンジの早期登場を期待!

 

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開院10周年

先週は,レーシック×6〜ICL近視矯正手術×4〜PTK(帯状角膜変性)〜水晶体再建術(両眼同日・連続焦点トーリックを含む)〜出張手術(鉾田病院)。
今週は,ICL近視矯正手術×4〜水晶体再建術(両眼同日・連続焦点を含む)。
皆さん経過良好です。

本日,開院10周年を無事迎えることが出来ました!
開院後10年間で5万8千人弱(診察券番号57952を昨日発行)の新規患者様にご来院頂き,本当にありがたく,受診されたすべての患者さまに対し心から感謝申し上げます。

当院における 過去10年間での総手術件数 8, 963 件 (出張手術を含まず)。
最近は術後患者さんからの直接紹介も多いためか,両眼白内障の患者さんの約8割は両眼同日手術を希望されます!

10年….長いようであっという間ですね〜。
筑波大→関連病院→筑波大→関連病院→当院のように勤務医時代から20年以上にわたり診察させて頂いている患者さま,また定期受診時にお手紙を直接頂く患者さまもいらっしゃいます。県南地域のみならず,水戸・日立・北茨城・鹿行・福島・栃木・千葉など,遠方から定期的に受診して頂いている患者さまも少なくありません。改めて感謝申し上げます。

眼科に限らず「△△病院で手術をした」のような既往歴はよくありますが,「執刀した先生は誰ですか?」と聞くと,「あ〜…ちょっと覚えていないですねえ…」と。
一方で「◎◎先生に切ってもらった」と明確に覚えている方もいます。これはまさに医者冥利に尽きるわけで,後者のようなしっかりと記憶に残る医師でありたいと常々思っています。

保険診療と自由診療とでは患者さん側の捉え方が大きく異なることが多いものの,眼にメスを入れるという医療行為に違いはありません。
鬼手佛心を所信とし,今後も 個別化屈折矯正手技ICLレーシックオルソケラトロジー)〜プレミアム白内障手術硝子体手術(MIVS)〜緑内障手術(MIGS)〜眼瞼下垂手術斜視手術抗VEGF療法など,最先端かつ最良のテーラーメイド医療を提供し続ける所存です!

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高用量アイリーア(EYLEA HD)

先週は,硝子体茎離断術×3(糖尿病性硝子体出血・裂孔原生網膜剥離・IOL脱臼)〜ICL近視矯正手術〜水晶体再建術(IOL強膜内固定・両眼同日・連続焦点トーリックを含む)〜iStent inject W 挿入術(緑内障)。
今週は,レーシック×4〜PTK(顆粒状角膜変性)〜水晶体再建術(両眼同日を含む)〜出張手術(笠間眼科)。
皆さん経過良好です。

先日,high-dose高用量アイリーアEYLEA HD;Regeneron社)が,滲出性加齢黄斑変性症(wet AMD)・糖尿病性黄斑浮腫(DME)・糖尿病性網膜症(DR)を対象とし,米国FDAにて承認されました。
硝子体注入量は,通常のアイリーア2mg(0.05mL × 40mg/mL)であるのに対し,EYLEA HD8mg(0.07mL × 114.3mg/mL)で,1回あたり4倍
にもかかわらず,副反応はアイリーアと同等とのこと。
薬価は上がるので導入初期の費用は増しますが,投与間隔延長による総費用および通院負担の軽減が期待されるようです。
国内での承認は未定ですが,おそらくさほど時間はかからないと思われます。

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地図状萎縮に対するIZERVAY(avacincaptad pegol)

週末からお盆休みのため,今週は,水晶体再建術(両眼同日・連続焦点トーリックを含む)〜睫毛内反手術(埋没法)のみ。
皆さん経過良好です。

先週,IZERVAY™avacincaptad pegolACPアステラス社)が「地図状萎縮GA;geographic atrophy)を伴う加齢黄斑変性」の治療薬として米国FDAに承認されました。

本年2月に,SYFOVRE補体因子C3の阻害剤)がGAの治療薬として初めて承認されました。IZERVAYは2番目のGA治療薬となりますが,補体因子C5の阻害剤としては初めてです。

GA(萎縮型加齢黄斑変性;dry AMD)は,黄斑部網膜が加齢とともに萎縮し,徐々に拡大してくるもので,加齢黄斑変性の多くはこのタイプです。萎縮の進行は遅く,ゆっくりと視力が低下していくのが特徴です。
一方,滲出型加齢黄斑変性(wet AMD)において,抗VEGF療法にて滲出型病変は沈静化したものの,黄斑部網膜の萎縮病巣が徐々に拡大し,視力低下が進行してしまう症例も少なくありません。
萎縮病変の拡大をいかに早期に抑制できるかが鍵となり,このIZERVAY投与によって進行スピードが緩やかになることが立証されています。

いずれも黄斑部網膜の萎縮が治癒するわけではありませんが,進行のスピードを鈍化させることは確かです。
国内での早期承認を期待しましょう!

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