月別アーカイブ: 2024年3月

ICL 300万枚突破

先週は,ICL近視矯正手術×6〜硝子体切除術(眼内レンズ完全脱臼)〜iStent inject W挿入術(緑内障)〜水晶体再建術(両眼同日・連続焦点トーリック・強膜内固定を含む)〜出張手術。
今週は,レーシック×8〜ICL近視矯正手術×4〜水晶体再建術(両眼同日を含む)。

ICLImplantable Collamer® Lenses)の世界累計販売枚数が300万枚を突破したとのこと。つまり,少なくとも150万人以上に移植されたことになります。
当院ではレーシック・ICLそれぞれに希望者がおり,以前は「レーシック適応外であればその際は ICLを 希望」といった患者さんが多かったのですが,最近ははじめから「ICL希望」との患者さんも少なくありません。もちろん「レーシック希望」との患者さんもこれまでと変わらずいらっしゃいます。レーシック・ICLともに屈折矯正手術の有用性が広く認知されつつある証拠ですね。
欧米ではレーシックを含めた角膜屈折矯正手術(corneal refractive surgery)にはまだまだ及びませんが,アジア圏(特に日本)ではなぜか?ICLの人気が高まっています。
近視人口の割合は2050 年までに世界人口の50%を越えるとも予測されており,革新的なデバイスが登場しない限り,今後もICLの人気は衰えないでしょうね。

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iDose TR

先週は,レーシック×6〜iStent inject W挿入術(緑内障)〜水晶体再建術(連続焦点での両眼同日・LASIK後を含む)〜後転術(外斜視)〜眼輪筋縫縮術(眼瞼内反)〜睫毛内反手術(埋没法)。
今週は,レーシック×6〜ICL近視矯正手術〜水晶体再建術(両眼同日・連続焦点・matureを含む)〜翼状片切除術〜出張手術。

本日はiDose TRtravoprost intracameral implant・Glaukos社)について。

6年前にご紹介したiDoseが,iDose TRと名を新たにし,昨年末にFDAに承認されました。
内部にreserseされたトラボプロスト(緑内障点眼薬のFP作動薬)がゆっくりと徐放される仕組み。米国のphase Ⅱ trial:1年間の経過観察において30%眼圧下降の継続を示し,古くからある緑内障点眼薬のチモロール(β遮断薬)連日点眼に対し非劣性。
phase III trial:被験者の81%が術後1年間において眼圧下降点眼薬を全く要せず,角膜内皮細胞の減少も認められず。


毎日必ず同じ時間に点眼を継続することは患者さんにとって負担が大きく,特にアドヒアランス不良の患者さんにとっては有用でしょう。一方で,アドヒアランスが良好な患者さんにとってはメリットは低いかも….?
保守的な日本では嗜好が分かれるかもしれませんね。

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