月別アーカイブ: 2020年9月

糖尿病黄斑浮腫に対するベオビュ(ブロルシズマブ)

先々週は,硝子体茎離断術(黄斑円孔)〜水晶体再建術(両眼同日を含む)〜眼窩脂肪ヘルニア手術〜出張手術(二の宮眼科)。
先週は,レーシック(×8)〜ICL近視矯正手術(×4)〜水晶体再建術〜出張手術(笠間眼科)。
今週は,レーシック(×8)〜硝子体茎離断術(増殖糖尿病網膜症 ×2)〜水晶体再建術
皆さん経過良好です!

ベオビュbrolucizumab・ブロルシズマブ)の適応疾患は,現時点では滲出型加齢黄斑変性のみですが,今後は他の抗VEGF薬と同様に,糖尿病黄斑浮腫(DME)・網膜静脈閉塞症(RVO)・近視性脈絡膜新生血管(mCNV)・血管新生緑内障(NVG)などへ適応が拡大される可能性を秘めています。
世界23ヵ国・80施設・360名のDME症例を対象とした,2年間のベオビュ第III相臨床試験(KITE Trial)が現在進行中です。先日,このtrialのEUにおける成績が公表されました(以下要点)。

・投与開始52週(1年)後の視力変化は,アイリーアに対し非劣性を示した。
・投与開始40〜52週後の中心窩網膜厚は,アイリーアと比較し有意な減少を示した。
・投与開始後1年間において,アイリーアは全例2ヵ月毎の投与であったが,ベオビュは50%以上の症例が3ヵ月毎の投与であった。
・安全性は,アイリーアと同様に良好であった。
眼内炎症に関しても,アイリーアとほぼ同様であった

ベオビュ硝子体投与後の数%に,虹彩炎→網膜血管炎→網膜血管閉塞を引き起こす可能性があることが判明しています。発生機序はよくわかっておらず,本邦での発生頻度まだもはっきりしていません。
このtrialの結果によると眼内炎症はアイリーアと同程度のようですが,ベオビュ初回投与後は慎重な経過観察が求められます。

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オンライン資格確認

先々週は,硝子体茎離断術(×3:裂孔原性網膜剥離・増殖糖尿病網膜症・黄斑前膜)〜水晶体再建術(LASIK後・両眼同日・成熟白内障を含む)〜睫毛内反手術〜出張手術(笠間眼科)。
先週は,レーシックPTK(エキシマレーザー治療的角膜切除術:顆粒状角膜変性)〜水晶体再建術(両眼同日・3焦点を含む)〜出張手術(鉾田病院)。
今週は,ICL近視矯正手術〜水晶体再建術(両眼同日を含む)〜眼窩脂肪ヘルニア手術。
皆さん経過良好です!

2021年3月から,健康保険証のオンライン資格確認が正式に開始されます。
これによって,保険証のみならず,マイナンバーカードでも保険診療が可能となります。
保険証の期限切れ(職場が変わったがまだ新しい保険証が届いていない場合など),困りますね?しかし,マイナンバーカードがあれば,直ちに保険確認が可能となります。

患者側のメリット:
・限度額認定証の持参不要
・薬手帳など服薬履歴書の持参不要(オンラインで過去や他院の投薬状況の把握が可能)
医療機関側のメリット:
・保険証番号の入力不要
・資格過誤による返戻レセプト減少

確かにメリットはありますが…..保険証を持たずに,あえてマイナンバーカードのみを持参する患者さんがどの程度いるのか…..
保険証は過去の遺物となり,マイナンバーカードを常時携帯する時代が必ずやってくるのでしょうが,希望を込めて,なんとなくまだまだ先のような気がします。

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