硝子体手術」カテゴリーアーカイブ

Small Incision Lenticule Extraction (SMILE)

先々週は,水晶体再建術(両眼多焦点同日を含む)〜眼瞼下垂手術×5〜眼輪筋縫縮術(下眼瞼内反)。
先週は,ICL近視矯正手術×4〜硝子体手術×3(ERM・VH・PDR)〜水晶体再建術先天白内障術後IOL強膜固定・両眼多焦点同日を含む)。

Asia-Pacific Journal of Ophthalmology(APJOAmerican Journal of Ophthalmology(AJOとコラボし,「白内障と屈折矯正手術」に関する特別号を共同で発行。SMILE手術は,その優先トピックの一つに選ばれ,先日SMILE手術のコンセンサス・ガイドラインが公表されました。

Title:Controversies, consensuses and guidelines on Small Incision Lenticule Extraction (SMILE) by the Academy of Asia-Pacific Professors of Ophthalmology (AAPPO) and the Asia-Pacific Myopia Society (APMS).
DOI:10.1016/j.apjo.2025.100221
PubMed:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40588075/

私も共著者として,贔屓も批判もせず公平な視点から,各コンセンサス項目において strongly agree・agree・neutral・disagree・strongly disagree の5段階評価を行い,いくつかのコメントを述べさせて頂きました。
必ずしも一致しないDr間における見解の相違が,ありのまま掲載されています。
本邦において,今後SMILE手術が今後どのように普及するか,あるいは普及しないか….こればかりは予測不能ですねー。

今日はディーラーに出向き,エバポレーターの洗浄。出先で出来る仕事も多く,およそ1時間の待ち時間中に予定していた仕事は完了!
臨床医の仕事は外来診察やオペだけではありません。個人差がかなり大きいものの,常に最新の知識を習得し,自ら論文を執筆したり,共著論文の校正・査読・健診読影・介護審査資料のチェック等々…..まあ色々とあるわけです。

で,最近最も困るのは……ハゲタカジャーナルからのスパムメールを即削除していると,真っ当な海外雑誌からのお誘いを危うく削除する可能性があること!
上述のAPJOからの依頼も然り,今日もScientific Reports(Natureグループ)からの査読依頼を危うく削除するところでした…笑。

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紹介状の宛先

先々週は,レーシック硝子体手術 ×2(黄斑前膜・増殖糖尿病網膜症)〜水晶体再建術(両眼同日を含む)〜出張手術。
先週は,ICL近視矯正手術〜硝子体手術(黄斑前膜)〜水晶体再建術
今週は,ICL近視矯正手術 ×4〜硝子体手術 ×2(黄斑前膜)〜水晶体再建術(先天白内障術後IOL強膜内固定・両眼多焦点同日を含む)〜出張手術。

今週末は製薬会社主催の講演会にて新高輪に前泊予定でしたが,急用にて当日ドタキャン…残念。

本日は趣向を変えて,紹介状の宛先について。

他県へ転居となり,紹介先が決まっていれば良いのですが,紹介先が決まっていない場合:
患者さん:「転居することになり,紹介状をお願いします。」
医師: 「転居先で受診するクリニックは決まっていますか?」
患者さん:「いえ,まだです。」
医師: 「では,とりあえず宛先なしにしておきますね。お大事にどうぞ〜。」

なんて会話,ありがちですねー。
私も昔〜昔はこのような会話をよくしていましたが,実はこれ保険診療上はアウトなんです!

紹介先が決まっていない場合,の正解は….:
患者さん:「転居することになり,紹介状をお願いします。」
医師: 「転居先で受診するクリニックは決まっていますか?」
患者さん:「いえ,まだです。」
医師: 「宛先なしだと紹介状が自費で2,500円かかるので,受診先を決めてからの方がいいと思います。
患者さん:「えっ,そうなんですか? 今までも何回か転居していますが,言われたことなかったですけど…」
医師: 「知らないDrも多いんですよ,実は。待合室で少し考えてみてください。」
患者さん:「(待合室で少し検討してから)Aクリニックに決めました。」
医師: 「わかりました。必ずしもここに行かないとダメというわけではありませんが,紹介先はとりあえずAクリニックにしておきますね。これで保険適応OKですので。お大事にどうぞ〜。」

となります。
紹介状の費用は,保険3割負担なら750円,1割なら250円,自費なら2,500円(厳密に言えば,自費での紹介状費は自由設定)となるので,当然ながら宛先は決めた方がお得ですね。
勤務医の多くは知らず,開業医でも知らないDrは結構いると思われます。

でもなんで?そんなのどうでもいいのでは?という気もしますが….
お上が決めたことですので,こればかりは仕方ありませんね笑。

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TRYPTYR(トリプティル)点眼液

先々々週は,レーシックPTK(顆粒状角膜変性)〜硝子体茎離断術(裂孔原生硝子体出血)〜水晶体再建術(両眼多焦点同日を含む)〜出張手術。
先々週は,ICL近視矯正手術〜水晶体再建術(多焦点・レーシック後を含む)〜出張手術。
先週は,水晶体再建術(両眼多焦点同日を含む)〜前後転術(内斜視)〜出張手術。
今週は,ICL近視矯正手術〜硝子体手術(増殖糖尿病網膜症)〜水晶体再建術(両眼同日・多焦点を含む)〜眼輪筋縫縮術(眼瞼内反)。

先日,米国FDAにて,アコルトレモン0.003%点眼液(商品名  Tryptyrトリプティル,米国Alcon社)が,新規ドライアイ治療薬として承認されました。

動物実験では,メラスタチン8(TRPM8)受容体のアゴニストとして作用し,正確な作用機序は不明であるものの,三叉神経を刺激して基礎涙液産生を増加させることが示唆されています。

第3相臨床試験では,トリプティルを投与された患者は,対照薬と比較して,14日目に自然涙液産生量が10mm以上増加した患者は4倍!
さらに1日目という早い段階で統計的に有意な自然涙液産生を示し,重篤な眼の有害事象なし!

2025年後半に米国で発売開始される予定ですが,本邦ではもう少し先でしょうかね〜。

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Sustainable Disease Control

先々々週は,レーシック×4〜PTK(顆粒状角膜変性)〜水晶体再建術(両眼同日・レーシック後・PTK後を含む)〜眼瞼下垂手術〜出張手術。
先々週は,ICL近視矯正手術〜レーシック×6〜iStent inject W 挿入術(緑内障)〜水晶体再建術(多焦点・レーシック後を含む)。
先週は,ICL近視矯正手術〜レーシック水晶体再建術(両眼多焦点同日を含む)〜眼瞼下垂手術。
今週は,硝子体茎離断術(裂孔原生網膜剥離)〜水晶体再建術(両眼同日・連続焦点を含む)。
皆さん経過良好です。

今週末は,アイリーア8mg発売1周年記念講演会に出席のため高輪へ。

Sustainable Disease Control(SDC): 患者さんの負担軽減により,dropoutすることなく治療を継続し,結果として視力を長期的に維持する!
8月には薬価が軒並み下がることもあり,アイリーア2mgは徐々に市場から消え,8mgへほぼ完全移行となることでしょう。

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Clareon PanOptix Pro

先週は,硝子体茎離断術(黄斑前膜)〜水晶体再建術(両眼多焦点同日を含む)〜眼瞼下垂手術×4〜前後転術(外斜視)。
今週は,ICL近視矯正手術水晶体再建術(両眼同日を含む)。

現在様々な3焦点眼内レンズが上市されており,なかでも世界で最も使用されているレンズは Clareon PanOptix(Alcon社)です。そのさらなる進化版である Clareon PanOptix Proが登場しました。今月下旬にロサンゼルスで開催されるASCRS 2025での話題の1つであり,米国では5月に販売開始,日本では本年秋以降に上市されるようです。

独自のENLIGHTEN NXT光学技術により下記を実現:
・PanOptixの光透過率88%(散乱光12%)に対し,PanOptix Proの光透過率は94%散乱光6%
・改良前と比較して光散乱が50%低減(あらゆる3焦点眼内レンズの中で最も低い光散乱
・全視野にわたって途切れることのない配光(より優れたコントラスト感度)

さらなる利点:
・使い捨てのClareon AutonoMe プリロードデリバリーシステムを採用(2026年以降、はClareon Monarch IVデリバリーシステムでも使用可能)
・IOLパワーは +6.0 D ~ +34.0 D(短眼軸長眼にも対応可能)

眼内レンズは一体どこまで進化を遂げるのか,国内上市が楽しみですね〜!

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