月別アーカイブ: 2016年4月

iStent国内承認

今週は4日連続のオペ。レーシック眼瞼下垂白内障硝子体手術黄斑円孔)と内容も多岐。当院での手術を希望され県外から受診される患者さんもいらっしゃいます。明日の患者さんも然り。その期待に応えるよう頑張ります!

Shunt deviceを用いたMIGSmicro-invasive glaucoma surgery)について、このブログでもたびたび触れています。数あるdeviceのなかでも、日本国内で認可が得られているものはEx-PRESSTrabectomeだけでしたが、なんと2016/3/25にiStentの国内承認が得られました!

iStentiSyent2
istent1
シュレム管に挿入する世界最小(全長約1mm)のチタン製shunt deviceであり、injectorに最初からpreloadされているためリリースも容易です。複数個の挿入も可能であり、挿入数に比例した眼圧下降効果が得られます。2012年にFDAでの承認を得ており、非常にsimpleな手術操作が高く評価され、今後world wideで使用されることは確実です。

驚くべきは承認のスピード!Ex-PRESSにおけるFDAと厚労省承認との差はおよそ10年でしたが、iStentにおいては4年と非常に短縮。国内治験は行われていないので、審査の厳しいFDAの結果を信頼してのことでしょう。FDAの承認状況を伺いつつ、国内では無駄なコストを削減。医薬品だとちょっと怖い気もしますが、医療機器でのこの承認スピードは大事ですね〜。

まだ承認されただけなので、手術材料としての保険収載などは全く未定です。おそらく講習などを受講しての登録制となるのでしょう。4年前に個人輸入を試みましたが実現できなかった経緯があるので、取扱可能となれば使用してみたいと思います。

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0.01%アトロピン点眼

本日は子供の近視進行を抑制する目薬について。
約2年前に有用な近視進行抑制法は?を書きました。その際に低濃度アトロピン点眼は有用(かもしれない)と紹介しましたが、長期データの信憑性が高まりつつあります。
非選択性ムスカリン作用を持つアトロピンは、眼軸長延長の抑制作用や毛様体弛緩作用による調節の遮断などの近視進行を抑制することは古くから知られていました。その一方で、国内でも検査薬として認可されている1%アトロピンでは調節麻痺作用も現れるため学童期への使用には懸念がありました。シンガポールの臨床研究にて0.01%アトロピン点眼の近視進行抑制における有用性が証明され、日本国内でも追試が進行中です。
0.01%アトロピンこれまでの検査用1%アトロピン点眼薬は、顔のほてり・日中の眩しさ・手元のみづらさなどの副作用が強かったのですが、100倍希釈の0.01%ではこれらの症状は認められません。また近視の進行を平均60%軽減させるとのことなので、同効果が約30%のオルソケラトロジーと比較すると、さらに強い近視進行軽減が期待されます。
効果に人種間の相違は考えにくいので、いずれ国内治験でも同様の結果が報告されることでしょう。古くて安価な薬なので、近視進行防止薬として急速に普及することは確実と思われます。

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