抗VEGF療法」カテゴリーアーカイブ

バビースモ硝子体内注射液(一般名:ファリシマブ)

先週は,ICL近視矯正手術〜水晶体再建術(連続焦点トーリックを含む)〜前後転術(内斜視)〜睫毛内反手術(埋没法)〜眼輪筋縫縮術(眼瞼内反)〜結膜囊部分形成術(眼窩脂肪脱)〜出張手術(二の宮眼科)。
今週は,ICL近視矯正手術〜水晶体再建術(両眼同日を含む)〜両外直筋後転術(先天内斜視術後の外斜視)。
皆さん経過良好です。

先月と内容が一部かぶりますが,本邦でも Vabysmofaricimab:ファリシマブが承認されました。FDAにさほど遅れをとらず,speedyですね〜。
なんて読むのかなあ〜…日本語読みがどこにも掲載されてないなあ〜…と思っていたら,バビースモだそうで…そのままでした笑。

・適応:米国と同様で,中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性nAMD糖尿病黄斑浮腫DME)。
・導入期:4週ごとに1回で連続4回の硝子体内投与。
・維持期:通常16週ごとに1回の硝子体内投与。症状により投与間隔を適宜調節するが,nAMDでは8週以上,DMEでは4週以上あけること。
・有効性:アイリーアに対し非劣性。
・安全性:ルセンティスやアイリーアとほぼ同様。

開発はGenentech社,日本での販売は中外製薬,いずれもRoche社の傘下です。
発売当初から2つの代表的網膜疾患に適応があるのはインパクト大ですね。アイリーア・ベオビュを凌駕し,市場を席巻する可能性が高いと思われます。

サトウ眼科 ホームページ
サトウ眼科 院長(佐藤正樹)ブログ 本日も視界良好!のトップページ

Vabysmo(faricimab:ファリシマブ)

先週は,ICL近視矯正手術×4〜レーシック×6〜水晶体再建術(脱臼IOL摘出&固定・両眼同日・連続焦点を含む)〜眼瞼下垂手術。
今週は,ICL近視矯正手術〜水晶体再建術(両眼同日・連続焦点を含む)〜出張手術(笠間眼科)。
皆さん経過良好です。

本日は,Vabysmofaricimab:ファリシマブ)について。

アンジオポエチン-2(Ang-2)と血管内皮増殖因子-A(VEGF-A)を同時に制御する,眼科領域としては初のbispecific(二重特異性)抗体であり,滲出型加齢黄斑変性糖尿病黄斑浮腫に対する硝子体注射薬として先日FDAに承認されました。

有効性はアイリーアに対し非劣性で,投与間隔は最大4ヵ月に延長可能。
安全性はルセンティスやアイリーアとほぼ同様。合併症として特に糖尿病患者での心脳血管系イベントにはやや注意が必要のようですが,頻度は2%以下。

開発は,数々の分子標的薬を世に送り出している大手バイオベンチャーのGenentech社(Roche社傘下)。眼科領域でもアバスチン・ルセンティス・エンスプリングなどが知られており,次から次へと本当にすごい会社ですね〜。
本邦でも近々に認可されることでしょう!

サトウ眼科 ホームページ
サトウ眼科 院長(佐藤正樹)ブログ 本日も視界良好!のトップページ

開院8周年

先々週はICL近視矯正手術レーシック×6〜水晶体再建術(連続焦点・両眼同日を含む)。
先週はICL近視矯正手術硝子体茎離断術×2(増殖糖尿病網膜症・裂孔原生網膜剥離)〜水晶体再建術(連続焦点を含む)〜前後転術(外斜視)〜出張手術(二の宮眼科)。
今週は,ICL近視矯正手術レーシック×4〜硝子体茎離断術(黄斑前膜×2)〜iStent inject W 挿入術(緑内障)〜水晶体再建術(連続焦点トーリック・両眼同日・緑内障術後bleb+・成熟白内障を含む)〜翼状片切除術〜出張手術(笠間眼科)。
皆さん経過良好です。

10/1(金)に,開院8周年を迎えました!
診察券番号49616のユニークIDを9/30に発行し,開院後8年間で5万人弱の新規患者様にご来院頂いたことになります。受診されたすべての患者様,そしてスタッフに日々感謝です。

今後も引き続き,個別化屈折矯正手技ICLレーシックオルソケラトロジー)〜プレミアム多焦点白内障手術硝子体手術(MIVS)〜緑内障手術(MIGS)〜眼瞼下垂手術斜視手術抗VEGF療法など,最先端かつ最良のテーラーメイド医療を提供し続けます!

サトウ眼科 ホームページ
サトウ眼科 院長(佐藤正樹)ブログ 本日も視界良好!のトップページ

開院7周年

今週はレーシック(×6)〜ICL近視矯正手術(×4)〜 硝子体茎離断術(裂孔原性網膜剥離・増殖糖尿病網膜症)〜水晶体再建術(3焦点トーリックを含む)〜出張手術(鉾田病院)。
皆さん経過良好です。

10/1(木)に,開院7周年を迎えました!
診察券番号45556のユニークIDを9/30に発行し,開院後7年間で4万5千人強の新規患者様にご来院頂いたことになります。受診されたすべての患者様、そしてスタッフに日々感謝です。

今後も引き続き,個別化屈折矯正手技ISEE治療レーシックICLオルソケラトロジー)〜三焦点EDOFプレミアム白内障手術硝子体手術(MIVS)〜緑内障手術(MIGS)〜眼瞼下垂手術斜視手術抗VEGF療法など,最先端かつ最良のテーラーメイド医療を提供し続けます!

サトウ眼科 ホームページ
サトウ眼科 院長(佐藤正樹)ブログ 本日も視界良好!のトップページ

糖尿病黄斑浮腫に対するベオビュ(ブロルシズマブ)

先々週は,硝子体茎離断術(黄斑円孔)〜水晶体再建術(両眼同日を含む)〜眼窩脂肪ヘルニア手術〜出張手術(二の宮眼科)。
先週は,レーシック(×8)〜ICL近視矯正手術(×4)〜水晶体再建術〜出張手術(笠間眼科)。
今週は,レーシック(×8)〜硝子体茎離断術(増殖糖尿病網膜症 ×2)〜水晶体再建術
皆さん経過良好です!

ベオビュbrolucizumab・ブロルシズマブ)の適応疾患は,現時点では滲出型加齢黄斑変性のみですが,今後は他の抗VEGF薬と同様に,糖尿病黄斑浮腫(DME)・網膜静脈閉塞症(RVO)・近視性脈絡膜新生血管(mCNV)・血管新生緑内障(NVG)などへ適応が拡大される可能性を秘めています。
世界23ヵ国・80施設・360名のDME症例を対象とした,2年間のベオビュ第III相臨床試験(KITE Trial)が現在進行中です。先日,このtrialのEUにおける成績が公表されました(以下要点)。

・投与開始52週(1年)後の視力変化は,アイリーアに対し非劣性を示した。
・投与開始40〜52週後の中心窩網膜厚は,アイリーアと比較し有意な減少を示した。
・投与開始後1年間において,アイリーアは全例2ヵ月毎の投与であったが,ベオビュは50%以上の症例が3ヵ月毎の投与であった。
・安全性は,アイリーアと同様に良好であった。
眼内炎症に関しても,アイリーアとほぼ同様であった

ベオビュ硝子体投与後の数%に,虹彩炎→網膜血管炎→網膜血管閉塞を引き起こす可能性があることが判明しています。発生機序はよくわかっておらず,本邦での発生頻度まだもはっきりしていません。
このtrialの結果によると眼内炎症はアイリーアと同程度のようですが,ベオビュ初回投与後は慎重な経過観察が求められます。

サトウ眼科 ホームページ
サトウ眼科 院長(佐藤正樹)ブログ 本日も視界良好!のトップページ