「硝子体手術」カテゴリーアーカイブ

備えあれば…

今日は金曜日。午後からレーシック〜水晶体再建術(単焦点IOL・三焦点IOL・PTK後症例など)〜硝子体茎離断術(黄斑前膜)の手術を施行し、すべて滞りなく終了。

先日の出張手術にて、久しぶりにCTR(水晶体囊拡張リング)を併用した症例がありました。手術顕微鏡を覗いた瞬間から水晶体がプルプルと揺れており…..よく観察すると切開創方向120度のチン氏帯断裂…..しかしCTRのおかげで無事に終了!
もしCTRがなかったら….水晶体全摘&IOL強膜内固定….プラス1時間は要します。
確率は非常に低いものの、CTRは出張手術の心強いお守りです!

食料なし・水道水のみ・暖房なし・しかも孤独…..何の備えもなく1週間弱…..無事保護された小学生の卓越したサバイバル能力にまさにあっぱれ!何はともあれ本当に良かったですね〜。

サトウ眼科 ホームページへ
サトウ眼科 ブログ 本日も視界良好!のトップページへ

iStent国内承認

今週は4日連続のオペ。レーシック・眼瞼下垂・白内障・硝子体手術(黄斑円孔)と内容も多岐。当院での手術を希望され県外から受診される患者さんもいらっしゃいます。明日の患者さんも然り。その期待に応えるよう頑張ります!

Shunt deviceを用いたMIGS(micro-invasive glaucoma surgery)について、このブログでもたびたび触れています。数あるdeviceのなかでも、日本国内で認可が得られているものはEx-PRESSとTrabectomeだけでしたが、なんと2016/3/25にiStentの国内承認が得られました!

iStentiSyent2

シュレム管に挿入する世界最小(全長約1mm)のチタン製shunt deviceであり、injectorに最初からpreloadされているためリリースも容易です。複数個の挿入も可能であり、挿入数に比例した眼圧下降効果が得られます。2012年にFDAでの承認を得ており、非常にsimpleな手術操作が高く評価され、今後world wideで使用されることは確実です。

驚くべきは承認のスピード!Ex-PRESSにおけるFDAと厚労省承認との差はおよそ10年でしたが、iStentにおいては4年と非常に短縮。国内治験は行われていないので、審査の厳しいFDAの結果を信頼してのことでしょう。FDAの承認状況を伺いつつ、国内では無駄なコストを削減。医薬品だとちょっと怖い気もしますが、医療機器でのこの承認スピードは大事ですね〜。

まだ承認されただけなので、手術材料としての保険収載などは全く未定です。おそらく講習などを受講しての登録制となるのでしょう。4年前に個人輸入を試みましたが実現できなかった経緯があるので、取扱可能となれば使用してみたいと思います。

サトウ眼科 ホームページへ
サトウ眼科 ブログ 本日も視界良好!のトップページへ

Time is money.

本日は金曜オペ日。硝子体茎離断術(糖尿病性硝子体出血・近視性網膜分離症)〜水晶体再建術。皆さん経過良好です!

連休は念願のUSJデビュー!
IMG_2589IMG_2620IMG_2661
快晴のホグワーツ城はまさに絶景。オリバンダーの店にもすんなりと。

エクスプレス・パス、恐るべし!180分待ちのアトラクションでさえ乗り場まで直行です。おかげで一通りの人気アトラクションに乗れました。少し値が張りますが、TDRのファストパスと比較してもその価値は十二分にあると思います。
まさに時間をお金で買っている感じですね。

サトウ眼科 ホームページへ
サトウ眼科 ブログ 本日も視界良好!のトップページへ

他科連携

今日は金曜オペ日。白内障手術(水晶体再建術)および糖尿病性硝子体出血に対する硝子体茎離断術の予定手術と、さらに準緊急で裂孔原性網膜剥離の硝子体茎離断術も追加。
午前は外来、午後2時半から手術、その後再び外来を1時間ほどこなし、夜はつくばオークラにて講演会。脳神経科・循環器科の先生方からの依頼があり、他科Drにも是非知っておいてもらいたい眼科疾患および眼科の最新治療など、眼科に関するお話しを一通り。

眼科はDr一人で自己完結が可能な科です。つまり、検査・診断・手術治療まで、すべてDr一人で行えます(それ相応のスキル習得が前提ですが)。
スケジュールがハード過ぎてさすがに少し疲れましたが、他科のDrに眼科の特殊性や現況を知ってもらえただけでも、本日の講演は意義深かったと思います。

サトウ眼科 ホームページへ
サトウ眼科 ブログ 本日も視界良好!のトップページへ

スタレビ

週末は第39回日本眼科手術学会学術総会に出席のため博多へ。今回の学会での収穫のいくつかをご紹介します。

まず、Ologen® Collagen Matrix(Ⅰ型コラーゲンとグリコサミノグリカンからなる移植用細胞外基質類似素材)による緑内障濾過手術合併症対策。
通常の緑内障濾過手術では、マイトマイシンC(MMC:抗癌剤の1種)を併用することで強膜flapおよび結膜下組織の癒着を防ぎますが、過度の癒着抑止により眼圧が低くなりすぎたり(過剰濾過)、結膜が菲薄化し感染(濾過胞感染)を生じたりする場合があります。緑内障手術時にOlogenを濾過胞内に挿入すればMMCに匹敵する高い瘢痕抑止効果があることが近年海外から報告され、本学会では日本人における同効果の症例報告がなされました。
Ologen
(写真は製造元であるAeon Astron社のHPからの引用)
単純なMMC代用のみならず、過剰濾過症例への追加挿入による術後低眼圧の改善、術後結膜部分欠失に対する被覆効果の増強など、様々なメリットが報告されていました。pilot studyですが、将来性の高い手術補助剤であることは間違いありません。

招待講演はノーベル物理学賞受賞者の中村修二先生による「青色LEDの開発とその後」と題した講演。裏話は面白かったですが、ほとんど漫談でした…(^^;)。

感慨深かったのはiPS細胞による網膜再生医療。加齢黄斑変性患者の自家iPS細胞からの網膜色素上皮細胞シート移植手術についての、実際の執刀医による講演でした。抗VEGF療法など他の治療が無効な症例に対する最後の手段。世界初のiPS細胞治療でもある第一例目の術後経過は良好で、患者さんも満足されているとのこと。
しかしまだ1例しか行われていない….様々な倫理的ハードルがあるということでしょうね。政治的ハードルもあったりなかったり…のようですが、せっかく眼科がiPS細胞の臨床応用の先導指揮をとったのですから、他科に追い抜かされないよう、症例の集積が期待されます。

そして夜は、会場に隣接の福岡サンパレスにて、なんとスターダストレビューのコンサート!スタレビ
えっ?何故?…学会に事前登録すると、希望者にはチケットが無料で付いてくるという、よくわからない仕組みでした。おそらく赤字と考えますが、総会長による見事なおもてなし、なのでしょう。
Vocalの根本要さんは天才ですね!巧みな話術に完全に乗せられ、1,500席の全眼科医がstanding。かなりご高齢の眼科医もいらして、明日大丈夫かと余計な心配を…
ミニコンサートという触れ込みでしたが、たっぷり2時間、歴としたコンサートでした。
そして涙腺がゆるんだまま、医局の後輩達と中州へ。

今週は水曜に準緊急の硝子体茎離断術(裂孔原性網膜剥離)。木曜はエキシマレーザー手術。金曜は水晶体再建術と硝子体茎離断術(増殖糖尿病網膜症)。
明日から4日連続の手術、頑張ります!

サトウ眼科 ホームページへ
サトウ眼科 ブログ 本日も視界良好!のトップページへ

年の瀬

今週はICL近視矯正手術〜水晶体再建術(白内障)〜硝子体茎離断術(黄斑前膜)〜瞳孔形成術(瞳孔膜遺残)。今年はこれにてメス納め。

瞳孔膜遺残術前と術翌日の前眼部写真
瞳孔膜遺残1瞳孔膜遺残2

クリスマスも終わり、あっという間に年の瀬。
当院は12/29〜1/3まで冬期休診。1/4から通常診療です。

サトウ眼科 ホームページへ
サトウ眼科 ブログ 本日も視界良好!のトップページへ

OCT angiography

今週は、レーシック〜白内障(水晶体再建)手術〜三焦点IOLプレミアム白内障手術〜翼状片手術。すべて経過良好です!

先週末は第54回日本網膜硝子体学会総会に出席するため有楽町の国際フォーラムへ。期せずして数年ぶりに会う知人や友人との会話が弾み、終わってみれば講演拝聴よりも時間を費やした感があります(実はこのような時間が最も貴重なのですが)。

今回の学会の目玉は、なんといってもOCT angiographyです。
約20年前の研修医時代には、眼底精密検査といえばフルオレセイン眼底造影(FA)がメインであり、黄斑部の新生血管や虚血状態の把握、浮腫などの有無を判定するために用いられていました。このフルオレセインは重篤なアレルギー反応を引き起こすことがあり、アナフィラキシーショックでの死亡例も散見されるほど、十分な注意を払う必要がある造影剤なのです。
18D-myope

10数年程前に、網膜の断層撮影が可能な後眼部三次元OCT(optical coherence tomography、光干渉断層計)が一般臨床に登場しました。OCT angioさらに近年、造影フリーで網膜血管構造をデジタル再構築し、OCT画像とともに表示可能なOCT angiographyが登場しました。写真左は従来のFA写真、右は最新OCT画像です(AngioVue、Optovue)。その差は一目瞭然であり、詳細な血管構造が超低侵襲で取得できるようになったわけです。

150804_vasia2当院は前眼部三次元OCTの先進医療施設に認定されており、後眼部のみならずこの前眼部OCTも目覚ましく進歩しています。これまで水晶体の前面までは断層撮影が可能でしたが、現在は水晶体後面まで撮影が可能となっています(CASIA2、TOMEY)。
いずれ眼球全体のOCT画像解析が可能となる時代が来るのはほぼ間違いないでしょう。さらに遠い将来には、自動診断ツールが発達し、疑われる病名が瞬時に表示されるようになるかもしれませんね。

来週は白内障手術(水晶体再建)術〜硝子体茎離断術(糖尿病黄斑浮腫・裂孔原性網膜剥離)の予定。頑張ります!

サトウ眼科 ホームページへ
サトウ眼科 ブログ 本日も視界良好!のトップページへ

緑内障と体位変動

今週は白内障(水晶体再建)手術〜硝子体手術(硝子体茎離断術)、いずれも経過良好です!

先日、あるバラエティTVの番組担当者から電話があり、その内容は「うつ伏せで寝ると緑内障になるんですか?可能であれば明日の番組収録に参加して頂きたい」というものでした…..。

眼圧は24時間絶えず微妙に変化しており、日内変動の幅に個人差があることは古くから知られています。では日常生活において眼圧を変動させるような因子は?
私がよく患者さんに告げるものとして…..ジョギングなどの運動は眼圧を下げるので推奨!一方ベンチプレスなどは急激な眼圧変動を来すためあまり好ましくない!いずれも緑内障の患者さんにおいての話です。

では、寝る姿勢はどうでしょうか。
健常者において仰臥位での眼圧は座位と比較しやや上昇する
ことは以前から指摘されています。さらに正常眼圧緑内障症例において、仰臥位と座位との眼圧変動幅が大きいほど視野進行が大きいことが数年前に指摘され、このような体位変動に伴う眼圧変化が緑内障分野でのトピックとなっています。
海外からは、健常者において腹臥位(うつ伏せ)でも眼圧はやや上昇し、その上昇幅は仰臥位よりも大きいとの報告もあります。また、側臥位(横向き)の場合、上側の眼の眼圧は仰臥位と同様だが、下側の眼の眼圧は仰臥位よりもやや上昇するとされます。さらに、30度程度上半身を起こした状態(起座位)では、仰臥位よりもやや低下するとの報告もあります。

なにやら非常にややこしいですが、詰まるところ「就寝時の眼圧は、下がることはなく、むしろ上がる」ということです。では眼圧を上げないためには、一体どうやって寝れば良いのでしょうか…..正解は「座ったまま寝る」ということになりますが…..それは全く現実的ではありませんね。いつも必ず同じ体勢で寝る人はいないでしょうし、眼圧は高いけど全く緑内障ではないこともありますので、緑内障でない健常者においては全く気にする必要はないでしょう。

では緑内障症例ではどうでしょうか。高度遠視の浅前房症例の方が、脊椎手術の後でうつ伏せとなり、緑内障発作を起こしたとの報告は散見されます(緑内障発作についてはこちらを参照)。ただしこれは報告に値する特殊例です。
さらに、外来診察時には両眼とも同程度の低眼圧なのに、なぜか右眼だけ視野障害が進行する仮想症例。角膜厚も両眼同程度(角膜厚と眼圧の関係についてはこちらを参照)。生活習慣をよく聴取すると、毎晩右を下にして何十年も寝ていた…..。このような症例が実在する可能性もゼロではないでしょう。
就寝時における仰臥位か腹臥位かの「習慣」による緑内障進行度の差は、現状では全く不明のため、緑内障症例においてうつ伏せが進行を加速させるのか否かは今後検討されるべき事項です。
逆立ちなど奇怪な体勢での就寝を好まれる場合は別ですが、気持ちよく眠ることが健康には一番良いと考えられるため、緑内障症例においても寝る姿勢をあまり気にしすぎる必要はないでしょう。それよりも、毎日欠かさず決められた回数で点眼を継続することがなにより重要といえます。

以上を踏まえ、話を戻します。
うつ伏せで寝ると緑内障になるのか?…..いやいやそんな単純な話ではありません!

少なくとも健常者が、うつ伏せが原因で緑内障になることはないでしょう。
先方は視聴者の興味をできるだけ引きたいのでしょうが、いたずらに誇張して視聴者の不安を煽るのを避けるため、簡単に説明し依頼を辞退しました。企画意図に沿う発言をしてくれそうなDrに手当たり次第に電話がかけられ、私はそのうちの一人だったのかもしれません(^^;)。

サトウ眼科 ホームページへ
サトウ眼科 ブログ 本日も視界良好!のトップページへ

鼻涙管ブジー(先天鼻涙管閉塞)

研究学園の住民の平均年齢が比較的若いためか、当院には新生児・乳児も非常に多く受診されます。本日は生後間もない赤ちゃんによくみられる先天鼻涙管閉塞について。

涙腺から分泌された涙液の大部分は、瞬きによって上下涙点⇒涙小管⇒涙嚢⇒鼻涙管⇒鼻腔、そして咽頭へと流れます。目薬をさして苦みを感じるのはこのためです。ブジー1

生下時よりこの経路のどこかが閉塞していることがありますが、ほとんどの場合は鼻涙管の膜様閉塞(先天鼻涙管閉塞)です。生後間もなく〜1ヵ月以内に流涙や眼脂などの症状がでます。慣例的にマッサージを推奨されることがありますが、これで完治することは稀で、むしろ症状を長引かせてしまいます。

治療は比較的簡単で、下記のような鼻涙管ブジー(柔らかい針金のような器具で内腔の膜を破る)を施行します。生後1〜2ヵ月の赤ちゃんを押さえつけながらの治療なので、院内が一時的に小児科の予防接種時のような状態となることはやむを得ません(^^;)。
ブジー2通常は一度行えば再閉塞することはなく、流涙や眼脂もすぐに消失します。先天鼻涙管閉塞と診断されたら、速やかにブジーを受けることをお勧めします。

中高齢になってから鼻涙管狭窄となることもあります。その際にも乳児と同様に涙道ブジーを行いますが、そのままでは100%再発してしまいます。よって中高齢者の場合には、再狭窄の予防目的にてシリコンチューブを留置し、数ヵ月後に抜去するのが一般的な治療法です。

来週の当院の予定手術は、有水晶体眼内レンズ(ICL)挿入術〜水晶体再建術〜硝子体茎離断術と、内容が盛り沢山。頑張ります!

サトウ眼科 ホームページへ
サトウ眼科 ブログ 本日も視界良好!のトップページへ

InnFocus Microshunt

先週末は名古屋で開催された第26回日本緑内障学会に出席しました。緑内障学会も徐々に規模が大きくなりつつあるようで、会場内は非常に多くの来場者で賑わっていました。
最先端の内容を取り入れるべく、最近はなるべく専門別の学会に参加するように心かげています。水晶体・眼内レンズ・屈折矯正関連は6月のJSCRS総会、緑内障は9月の緑内障学会総会、網膜関連は12月の網膜硝子体学会総会、といった感じです。それぞれ特化した専門学会ですから、内容のレベルは高く、非常に勉強になります。

以前も触れましたが、shunt deviceを用いたMIGS(micro-invasive glaucoma surgery)は緑内障手術の主流となりつつあります。 特にiStentをはじめとした流出路再建術は、著しい高眼圧症例にはあまり有効ではありませんが、その低侵襲・手術の簡便さゆえに本邦での認可が期待されています。image01
今回の学会で、InnFocus Microshuntに関する発表は話題の1つでしょう。これもshunt deviceの1つですが、流出路再建でなく、通常の濾過手術の延長線上にあるものです。iStentほどの簡便さはありませんが、強膜flapを作成しないという大きなメリットがあります。2012年にCEマークを取得、FDAではphase Ⅰ trial中。日本ではもちろん未承認ですが、国内でも10例を目標にこのdeviceのpilot studyが行われているそうです。結果としては、術後半年で追加手術の必要な症例が出ており、その原因はやはり内腔閉塞。評価を下すのにはまだ時期尚早のようなので、今後の長期経過報告が期待されます。

本日午後はオペ。シルバーウィーク前のため、控えめに白内障手術(水晶体再建術)のみ6件。
連休明けの24(木)25(金)は、レーシック〜眼瞼下垂手術〜白内障手術(水晶体再建)〜硝子体手術(硝子体茎離断)と盛り沢山です!

サトウ眼科 ホームページへ
サトウ眼科 ブログ 本日も視界良好!のトップページへ