OCT angiography

今週は、レーシック白内障(水晶体再建)手術三焦点IOLプレミアム白内障手術翼状片手術。すべて経過良好です!

先週末は第54回日本網膜硝子体学会総会に出席するため有楽町の国際フォーラムへ。期せずして数年ぶりに会う知人や友人との会話が弾み、終わってみれば講演拝聴よりも時間を費やした感があります(実はこのような時間が最も貴重なのですが)。

今回の学会の目玉は、なんといってもOCT angiographyです。
約20年前の研修医時代には、眼底精密検査といえばフルオレセイン眼底造影(FA)がメインであり、黄斑部の新生血管や虚血状態の把握、浮腫などの有無を判定するために用いられていました。このフルオレセインは重篤なアレルギー反応を引き起こすことがあり、アナフィラキシーショックでの死亡例も散見されるほど、十分な注意を払う必要がある造影剤なのです。
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10数年程前に、網膜の断層撮影が可能な後眼部三次元OCT(optical coherence tomography、光干渉断層計)が一般臨床に登場しました。OCT angioさらに近年、造影フリーで網膜血管構造をデジタル再構築し、OCT画像とともに表示可能なOCT angiographyが登場しました。写真左は従来のFA写真、右は最新OCT画像です(AngioVue、Optovue)。その差は一目瞭然であり、詳細な血管構造が超低侵襲で取得できるようになったわけです。

150804_vasia2当院は前眼部三次元OCTの先進医療施設に認定されており、後眼部のみならずこの前眼部OCTも目覚ましく進歩しています。これまで水晶体の前面までは断層撮影が可能でしたが、現在は水晶体後面まで撮影が可能となっています(CASIA2、TOMEY)。
いずれ眼球全体のOCT画像解析が可能となる時代が来るのはほぼ間違いないでしょう。さらに遠い将来には、自動診断ツールが発達し、疑われる病名が瞬時に表示されるようになるかもしれませんね。

来週は白内障手術(水晶体再建)術硝子体茎離断術(糖尿病黄斑浮腫・裂孔原性網膜剥離)の予定。頑張ります!

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