月別アーカイブ: 2015年9月

InnFocus Microshunt

先週末は名古屋で開催された第26回日本緑内障学会に出席しました。緑内障学会も徐々に規模が大きくなりつつあるようで、会場内は非常に多くの来場者で賑わっていました。
最先端の内容を取り入れるべく、最近はなるべく専門別の学会に参加するように心かげています。水晶体・眼内レンズ・屈折矯正関連は6月のJSCRS総会、緑内障は9月の緑内障学会総会、網膜関連は12月の網膜硝子体学会総会、といった感じです。それぞれ特化した専門学会ですから、内容のレベルは高く、非常に勉強になります。

以前も触れましたが、shunt deviceを用いたMIGSmicro-invasive glaucoma surgery)は緑内障手術の主流となりつつあります。 特にiStentをはじめとした流出路再建術は、著しい高眼圧症例にはあまり有効ではありませんが、その低侵襲・手術の簡便さゆえに本邦での認可が期待されています。image01
今回の学会で、InnFocus Microshuntに関する発表は話題の1つでしょう。これもshunt deviceの1つですが、流出路再建でなく、通常の濾過手術の延長線上にあるものです。iStentほどの簡便さはありませんが、強膜flapを作成しないという大きなメリットがあります。2012年にCEマークを取得、FDAではphase Ⅰ trial中。日本ではもちろん未承認ですが、国内でも10例を目標にこのdeviceのpilot studyが行われているそうです。結果としては、術後半年で追加手術の必要な症例が出ており、その原因はやはり内腔閉塞。評価を下すのにはまだ時期尚早のようなので、今後の長期経過報告が期待されます。

本日午後はオペ。シルバーウィーク前のため、控えめに白内障手術(水晶体再建術)のみ6件。
連休明けの24(木)25(金)は、レーシック眼瞼下垂手術白内障手術(水晶体再建)硝子体手術(硝子体茎離断)と盛り沢山です!

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決壊・氾濫

この度の茨城・栃木・福島・宮城・山形県における河川の氾濫および決壊により被害にあわれた皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
昨日(9/10)の午後は手術でしたが、待合室のテレビをみて愕然…震災からちょうど4年半、あの映像をみて3・11を想起した人も多かったのではないでしょうか。
人命に勝る価値はなく、その被害の大きさは単純に人的被害数では語れません。いまだ行方不明となっている方がいる…ご家族の心中を察するに余りあります。
当院には常総市からも多くの患者さんが受診されています。今回の被害により、外来予約を延期される方・自宅1階が水没しとりあえず薬だけ処方を希望される方・受診中の他院クリニックが休診となり急遽受診される方・一般道が通れないために高速道路で迂回して受診される方、など患者さんも様々です。
水害に遭われた方々が一日も早く穏やかな日常に戻られますよう、心よりお祈り申し上げます。

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秋の学会シーズン

先週はレーシック白内障手術(水晶体再建術)硝子体手術(硝子体茎離断術)を施行し、みなさん経過良好です!今週末は学会出席のため内眼手術を制限し、レーシック眼瞼下垂手術と控えめです。
HOYA社に新しい硝子体鉗子のデモンストレーションを依頼され、特発性黄斑前膜の硝子体手術で実際に試用しました。
ERM剥離 ILM剥離

まず黄斑前膜(網膜前膜)を網膜から剥がします。さらに内境界膜(ILM)を剥がすことにより、黄斑前膜の再発を予防できます。非常に使いやすい鉗子でスムーズに手術終了!
実際の手術動画は、10月に開催される第69回日本臨床眼科学会にて放映予定です。

本日は火曜休診日にて、いつもの如く午後から出張手術へ。そして夜はホテルベストランドでの「研究学園医療懇話会」にて、「全身疾患と続発性緑内障」と題した依頼講演を行ってきました。他科の先生方の予想外の食い付き…いやはや質問の多さに驚きです(^^;)。

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