月別アーカイブ: 2016年9月

MIGS角逐

今週はレーシック水晶体再建術三焦点を含む)を施行し、皆さん経過良好です!

この連休は第27回日本緑内障学会総会にてパシフィコ横浜へ。
MIGSに関する講演はさほど多くなく、昨年と状況は大きく変わっていない印象を受けました。iStentは国内でも認可されたものの、保険適応には大きな縛りがあります。
①白内障手術との同時手術。
②保険適応は1個のみ(2個以上留置する場合はクリニック側の持ちだし)。
どの学会が主導しているのかはっきりしないのですが…白内障との同時手術に限定されているので、主導は緑内障学会?JSCRS?あるいは日眼? 緑内障学会とJSCRSとが一緒に主導するのが本来の姿かと…。

米国では、
XEN Gel Stent (Aquesys社→アラガン社が買収)
InnFocus Microshunt (InnFocus社→参天製薬が買収)
Cypass Micro-Stent (Transcend Medical社→アルコン社が買収)
など、MIGS専用の様々なdeviceの臨床試験が行われています。また、Glaukos社は iStentに加えiStent Supraも臨床試験中です。まだFDAの承認は得られていませんが、脈絡膜上腔へと房水を導く点ではCypassとほぼ同様であり、今後が期待されます。
主要メーカーによる企業買収(例えば参天製薬はInnFocus社を240億円で買収)からもMIGSへの市場の期待の高さが窺えますが、これらのすべてが生き残るとは考えにくく、今後熾烈な争いとなるのは必至です。

3連休の中日にもかかわらず非常に多くの参加者でした。プログラムは3日間みっちりと…最終日のお昼はフェアウェルセミナーの場合が多いのですが、12時〜最終シンポジウムとは恐れ入りました。緑内障学会は少し地味な印象がありますが、これが本来あるべき学会の姿なのでしょうね。
佐藤正樹 眼科 つくば レーシック ICL 硝子体手術 白内障 緑内障 オルソケラトロジー
サトウ眼科 ホームページ
サトウ眼科 ブログ 本日も視界良好!のトップページ

EVO+ Visian ICL

本日2016/9/1に、従来のICLと比較し光学部がより大きく再設計されたEVO+ Visian ICLが発売開始となりました。EVO ICL
ICLの利点は、術前と比較し術後にコントラスト感度が上がる、高次収差増大を抑えることによりwave front guided LASIKと比較してもコントラスト感度が良好、入れ替えなどの再手術が容易、などです。
さらにEVO+ Visian ICLは有効光学部が大きくなっているため、瞳孔径の大きな症例(特に若年者)において夜間の見え方(グレア・ハロー)が改善されます。まだ度数に限りがあるものの、国内在庫は従来モデルから新モデルEVO+に順次切り替わるので、当院でも今後はEVO+を用いることになります。屈折矯正の分野はどんどん進化しますね〜。

先週末は毎年恒例のまつりつくば。天気予報とは異なりどうにか土砂降りは免れ、相変わらずの人出でした。まつりつくば2016
週明け火曜は定例出張手術(水晶体再建術)。先日水曜は硝子体茎離断術(増殖糖尿病網膜症)〜水晶体再建術。明日金曜はPTK(顆粒状角膜ジストロフィー)〜水晶体再建術の予定。
もうすぐ秋の学会シーズン到来。手術・勉強と頑張ります ♪

サトウ眼科 ホームページ
サトウ眼科 ブログ 本日も視界良好!のトップページ