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円錐角膜・小児近視に対する銅イオン点眼治療

先々週は,ICL近視矯正手術×4〜硝子体茎離断術(裂孔原性網膜剥離)〜緑内障濾過手術(線維柱帯切除)〜前後転術(外斜視)〜水晶体再建術(連続焦点トーリックを含む)〜睫毛内反手術(埋没法)。
先週は,祝日と夏期休診の都合にて出張手術(二の宮眼科)のみ。
今週は,レーシック×6〜ICL近視矯正手術〜硝子体茎離断術(IOL落下)〜水晶体再建術(IOL強膜内固定・連続焦点トーリックを含む)〜眼瞼下垂手術〜睫毛内反手術(埋没法)。
皆さん経過良好です。

本日は米国iVeena Delivery Systems発の銅イオン点眼治療について。

IVMED-80
円錐角膜の進行を予防する治療法の最たるは,紫外線照射による角膜クロスリンキング(CXL)です。一方,紫外線照射などを要せず,銅イオンの点眼IVMED-80)のみで進行を予防できる可能性が,米国から報告されています。
角膜内のlysyl oxidase(LOX)は銅イオン(補因子)依存性にコラーゲンの架橋を促進させるため,銅イオン点眼にてLOXをアップレギュレートし,CXLと同様の効果を狙う,というものです。
動物実験ではCXLとほぼ同等で,安全性にも問題なく,6 か月間の第 1/2a 相臨床試験では主要評価項目(Kmax)においてプラセボと比較し統計的有意差あり(P=0.0199)。
第 3 相臨床試験の良い結果を期待しましょう。

IVMED-85
銅イオンの点眼である点はIVMED-80と同じであるものの,IVMED-85 は小児の近視治療が目的です。近視進行制御を目的として強膜と角膜の両方の架橋を誘導する最初の点眼薬なので,こちらの有効性の評価にはまだかなり時間を要することでしょう。

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