「硝子体手術」カテゴリーアーカイブ

秋の学会シーズン

先週はレーシック〜白内障手術(水晶体再建術)〜硝子体手術(硝子体茎離断術)を施行し、みなさん経過良好です!今週末は学会出席のため内眼手術を制限し、レーシック〜眼瞼下垂手術と控えめです。
HOYA社に新しい硝子体鉗子のデモンストレーションを依頼され、特発性黄斑前膜の硝子体手術で実際に試用しました。
ERM剥離 ILM剥離

まず黄斑前膜(網膜前膜)を網膜から剥がします。さらに内境界膜(ILM)を剥がすことにより、黄斑前膜の再発を予防できます。非常に使いやすい鉗子でスムーズに手術終了!
実際の手術動画は、10月に開催される第69回日本臨床眼科学会にて放映予定です。

本日は火曜休診日にて、いつもの如く午後から出張手術へ。そして夜はホテルベストランドでの「研究学園医療懇話会」にて、「全身疾患と続発性緑内障」と題した依頼講演を行ってきました。他科の先生方の予想外の食い付き…いやはや質問の多さに驚きです(^^;)。

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晩夏

残暑お見舞い…とはいかず、8月下旬にしてはかなり涼しい先週末はまつりつくば。IMG_2011
例年は8月最後の土日ですが、今年は1週間前倒しでした。相変わらずの賑わいで、今年は2日間で50万人近い人出だったかもしれません。チーズスティックのテキ屋に長蛇の列が…確かに美味しそうでしたね(^^)。

先週は未治療の増殖糖尿病網膜症(網膜全剥離)に対する硝子体切除術(増殖性硝子体網膜症手術)を施行。日帰り手術の限界に挑戦する難症例でしたが、術後経過は非常に良好で、患者さんにも非常に喜んで頂きました。
帰り際に先日手術したある患者さんからお手紙を頂きました。他院で左眼を手術した際と、今回の右眼の白内障手術時間(4分)および術後経過の違いに衝撃を受け、手紙を書かずにはいられなかったとのこと。
このようなお手紙は執刀医にとっても大きな喜びです。臨床経験20年間、時にこのような感謝のお手紙を頂くことがありますが、すべて机の引き出しに大事にしまってあります。特に研修医時代に頂いたお手紙を読み返すと、初心に返り、奢ることなかれと自戒することができます。

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トリガーフィッシュ(スマートコンタクト)認証取り下げ?

さて,本日は再度スマートコンタクトに関して。
トリガーフィッシュ1昨年8月に「医療用スマートレンズ」についてご紹介しましたが,7/10付けで早くもその第一弾が国内で承認されました!AlconでもGoogleでもなく,大手コンタクトメーカーのシードです。
スイスの医療機器メーカーSENSIMED社が製造する24時間角膜曲率変動モニター機器「トリガーフィッシュ」システムは,2010年に欧州でCEマークを取得済みです。これを国内ではシードが販売することになりますが,その前段階で医療器具としての承認を得たわけです。トリガーフィッシュ2
コンタクトレンズに内蔵されたICtip内臓センサーにて、眼圧の変化から誘発される角膜曲率の動きを24時間モニター可能であり,アンテナとデータケーブル、レコーダーで構成される受信機を利用するとのことです。

眼圧には誰しも「日内変動」があり,特に進行性の緑内障の患者さんにとってはそれを把握できることは非常に有益です。1泊入院して深夜に2時間毎に眼圧を測定する,という作業を行っていた時代もありましたが,実際には患者・医療サイドの双方にとってかなりの負担となり,患者全員に行う事は非現実的です。このシステムにより24時間自動モニターによる観察が可能となれば,どれだけ有益かは考えるまでもありませんね。今後早急に臨床で使用できることが期待されます。

ところが…喜びも束の間…7/18付けで,シードはこの国内認証を取り下げたとのこと。何か重大な不具合が見つかったのでしょうか…とても残念です。

いずれにせよ,当然ながらこのレンズには屈折矯正機能はなく,以前に紹介した血糖測定と同様に生体モニタリングのみですが,老眼克服の屈折矯正機能を有したコンタクトレンズの登場が待たれます。

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夏到来

近頃は毎週硝子体手術を行っており,この2週間で裂孔原性網膜剥離・黄斑円孔・増殖糖尿病網膜症による牽引性網膜剥離の硝子体手術がありました。いずれの症例も術後数日はうつ伏せが必要ですが,トイレ・食事などは通常通りで問題なく,自宅でただ単になるべく下向きを保持してもらうことになります。特に当院では超低侵襲手術を心がけているため,入院の必要性は全くありません!

例年より2日早い梅雨明けで,いよいよ夏真っ盛りですね。連休初日は 昨年同様に家族と山へ。といっても,今年はクワガタムシも捕獲したいとのリクエストに応えるべく,知り合いの捕獲の達人に連れて行ってもらいました(^^)。
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一般にクワガタはカブトムシより捕獲が難しいと言われますが,どうやらそれは都市伝説?
ノコギリ・ミヤマ・コクワ・カブトと合計30匹以上の収穫で,自分の幼少時代を振り返ってもこんなに捕獲できた記憶はありません。すべて達人のおかげですが(^^;)。

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糖尿病黄斑浮腫(DME)

週末に「DME治療の実例」と題した依頼講演を行ってきました。糖尿病を放置したり血糖コントロールが不良な期間が長引くと、網膜の中心(黄斑)が浮腫んで、視力が低下してしまう場合があります。DME(糖尿病黄斑浮腫)の治療方法として、①増殖糖尿病網膜症治療の基本である汎網膜光凝固(PRP)、②トリアムシノロンのテノン囊下注射(STTA)、③抗VEGF薬の硝子体内注入(IVR or IVA)、④トリアムシノロンの硝子体内注入(IVTA)、⑤内境界膜剥離併用硝子体手術(ILM peeling)、そして⑥黄斑部マイクロパルス閾値下レーザー、が挙げられます。これらを上手に組み合わせて黄斑浮腫を軽減させ、低下した視力を回復させます。

①はDME治療の基本であり、まず行うべき治療です。ただし、網膜中心近く(黄斑部)への照射は有害となる可能性が高いため、網膜の中心付近への照射は避けるのが通例です。そこでまずトライするのが②です。眼球外へのステロイド注射にて安全性も高いのですが、網膜に間接的に効果を発揮させることになり、十分な効果が得られない場合もあります。

②で効果不十分な場合は、③ルセンティスもしくはアイリーアという薬剤を用いての眼内注射を施行します。薬品代は高額ですが、その分高い効果が得られます。スライド1

④のステロイドの眼内注入も非常に有効ですが、複数回の注射にての高率に白内障を引き起こすのが難点です。薬品代は③と比較すると安価なため、白内障手術をすでに白内障手術が済んでいる場合にはお勧めな治療法です。

③や④を施しても、すぐに再発してしまう症例もあります。そのような症例は網膜の前面に膜が張ってしまっている場合が多く、⑤その膜除去とともに再発予防として正常網膜の一部(内境界膜)も剥離するのが一般的です。現在の極小切開硝子体手術は安全性が確立されていますので、日帰りにて十分対処可能な手術です。

スライド2 ILM剥離

 

 

 

 

 

⑥のマイクロパルス閾値下レーザーは今後非常に期待される治療法であり、TOMEY製IQ577レーザーを当院で採用しているのも、このマイクロパルスモードを搭載しているためです。黄斑網膜に凝固瘢が出ない程度の弱いレーザー(正常網膜に暗点などの障害を及ぼさない程度の弱さ)を照射するもので、手術を含めて他のあらゆる治療が無効な黄斑浮腫症例に効果が期待されています。
DMEの治療成績は以前と比較して格段に良くなっていますが、それでもやはり治療に難渋する症例は存在します。その多くが全身状態が不良であったり、糖尿病を長年放置してしまった場合であり、一番の治療が血糖コントロールであることは今も昔も変わりません。

講演後は鮨処 修にて懇親会。さすが!のお寿司屋さんですね。
先週・今週は、緑内障手術〜レーシック〜白内障手術〜結膜弛緩症手術。皆さん経過良好で何よりです!来週も同様に緑内障手術〜レーシック〜白内障手術。頑張ります!

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iStent

昨夜は「緑内障の臨床(一般検査〜MIGSまで)」と題した依頼講演を行ってきました。そのなかでも少し触れましたが、shunt deviceを用いたMIGS(micro-invasive glaucoma surgery)は今後の緑内障手術の主流となり得るものです。2014年のASCRS Binkhorst lecture(栄誉ある指名講演)は、カナダのIke K. Ahmed先生によるMIGSに関する講演であり、その注目の高さがうかがえます。Ex-PRESS
日本で認可が得られているdeviceとしては、Ex-PRESSとTrabectomeがあります。特にEx-PRESSは、虹彩切除に伴う出血や術中/術後早期の低眼圧を防止する目的として非常に有用なdeviceです。2002年にFDAで承認され、本邦では2012年に厚労省で認可されましたが、米国とは実に10年の較差があります。
供覧の画像は、開放隅角緑内障と黄斑前膜の合併症例に対して私が執刀した硝子体手術とEx-PRESS挿入の同時手術の術中所見です。術後2年以上経ちますが、眼圧/眼底ともに経過は非常に良好です。

欧米ではさらに多くのshunt deviceが存在します。パッと出てはすぐに消えるものも多く存在しますが、Microcatheterを補助的に用いてシュレム管を拡大させるCanaloplasty、脈絡膜上腔へ挿入しuveoscleral flowを増加させる純金製のGold Shuntやポリイミド製のCyPass、そしてシュレム管に挿入するチタン製のiStentなどが今後期待されるdeviceといえます。

iStentiSyent2

 

特に注目すべきはこのiStent。全長が約1mmという世界最小のshunt deviceであり、injectorに最初からpreloadされているため、リリースも容易です。複数個の挿入も可能であり、挿入数に比例した眼圧下降効果が得られます。2012年にFDAでの承認を得ており、非常にsimpleな手術操作が高く評価され、今後world wideで使用されることは確実です。
ただし、Ex-PRESSにおけるFDAと厚労省承認との差を考慮すると、iStentを国内で使用できるのは最短でも数年先でしょうか…できるだけ早急な国内承認が期待されます。

講演後は順鮨にて懇親会。とっても美味しくお勧めのお寿司屋さんです。
先週・今週は、斜視手術〜レーシック〜白内障手術〜眼瞼下垂手術。頑張ります!

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スギ花粉症

先週末からスギ花粉の飛散量が急増しているため、目の痒みを訴える患者さんが非常に多くいらっしゃっています。これからしばらく続くと予想されるとのこと。嫌な季節ですね〜。
私も花粉症体質ですが、予防的投薬を開始していたため今のところばっちり!
重症化する前に、是非早めの受診をお勧めします。

本日の手術は、白内障手術(水晶体再建術)、硝子体手術(硝子体茎離断術)、そしてレーシックとフルコースでした。すべて順調に終了し、明日の患者さんの笑顔が楽しみです。

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先進医療(前眼部三次元画像解析)

当院では「多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」における先進医療施設として認可されていますが,加えて2015年2月1日付けで「前眼部三次元画像解析」においても同先進医療施設として正式に認可されました。

前眼部OCT(Optical Coherence Tomography)により、角膜・虹彩・隅角・水晶体といった眼の前の部分(前眼部)の状態を、直接器械が眼に触れることなく、短時間で検査することが可能です。前眼部OCT具体的には、角膜の部分的な厚さや混濁、緑内障における隅角や虹彩の状態、水晶体の状態を画像解析し、正確な数値で表すことが出来ます。
写真は閉塞隅角緑内障症例の1例です。このように、現在のご自身の眼の状態を供覧しながら、病気の進行度合い・手術の是非などをより詳細に説明することが可能です。

また、 先進医療施設に認可されることにより、一部保険診療との併用が認められます。
詳しくは受診時に直接お問い合わせ下さい。

さて、このところ毎週硝子体手術を施行していますが、皆さん経過良好で何よりです。
来週はレーシック〜白内障手術〜硝子体手術と内容盛り沢山。頑張ります!

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病診連携

昨日の休診日はいつもの如く午後から出張手術へ。そして夜は「研究学園地区医療懇話会」に参加してきました。前回からもう半年…早過ぎます。
今回は耳鼻咽喉科Drによる「アレルギー性鼻炎」のお話しで、眼科にも密接に関連する内容だったため、非常に興味深く拝聴しました。今年の東日本のスギ花粉飛散量は例年より多いようです。

そして本日は、抗緑内障点眼薬(α2刺激薬)の発売2周年講演会。メインは近視と緑内障のお話しでした。
昔から近視は万病の元とされ、緑内障の危険因子でもあります。強度近親の網膜は薄く、視神経乳頭も傾斜しているため、緑内障の診断が難しい場合があり要注意です。しかし最新のデジタル機器を用いれば、その判定も以前に比較すると大分容易になりました。

病診連携のためとはいえ、今週は講演会だらけでやや疲れ気味…
明日明後日は白内障〜硝子体手術はもちろんのこと、立て続けに緑内障手術も入っています。
頑張ります!

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水晶体囊拡張リング(CTR)

白内障手術では、水晶体囊(袋)を残して濁った中身だけを吸い取り、この囊の中に眼内レンズ(IOL)を挿入します。水晶体はチン小帯(無数の細い糸)にて吊されているので、このチン小帯が弱かったり、一部切れていたりしたら、手術中にどうなるでしょうか?
IOLが挿入できない場合はIOLを直接眼内に縫い付け(縫着)なければなりません。仮にやや無理に挿入できたとしても、IOLが徐々に偏位し、いずれIOLを摘出し結局は二次的に縫着、という場合もあり得ます。
ctr-spec2 ctr-spec1
このような事態を避けることが可能な医療用具が水晶体囊拡張リング(CTR : capsular tension ring)です。一部チン小帯が断裂している症例などで術中にCTRを挿入することにより、手術の安全な遂行が可能となり、IOLの長期的な眼内安定性が保持されることになります。
CTRは20年以上前から本邦でも使用されていますが、これまで国産品がなく、個人輸入にて手に入れるしかありませんでした。韓国製・インド製などの非常に安価なCTRもありますが、ちょっと怪しいので…..私はドイツ製の由緒ある確かな品を入手していました。
IOLと同様に半永久的に眼内に留まる医療用具であるため国内認可のハードルは高いと推定され、製造販売コストが合わないことから複数の企業が過去に断念した経緯がありましたが、2014年7月に国産CTRが初めて認可されるに至っています。

散瞳不良でなおかつ術前から水晶体振盪(水晶体がプルプルと揺れている)が認められるため、IOL縫着となる可能性も高い実例です。
瞳孔拡張 CTR

 

 

 

 

 

この症例は予想通りチン小帯が約90°にわたり断裂していましたが、特殊瞳孔拡張器とCTR併用にて問題なく終了。難症例の紹介患者さんを術翌日に逆紹介することが可能なのは、このような希少医療用具の賜物といえます。

出張手術も多いため、実はいつもCTRを持ち歩いています。実際に使用する機会はほとんどありませんが、備えあれば憂い無し。お守りみたいなものですね(^^)。

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